第14回コロナ禍の時代にやるべき事
今回はコロナ禍の時代にやるべき事についてお話しさせて頂きます。
コロナ禍の時代の変化には今迄にない激しさを感じています。経営においてはこの環境に適応していかなければなりません。そこで思い出されるのは渋沢栄一氏です。
渋沢氏は武士・実業家・官僚を経験した人物です。また、生涯にわたり約500社の企業育成に係わり、同時に約600の社会公共事業や民間外交にも尽力しました。従って、日本近代経済社会の基礎を作り、実業界のみならず社会公共事業、民間外交の面において最も指導的な役割を果たした人物です。渋沢氏が提唱した「富の永続性」のために必要な「論語と算盤の一致」を現代の文脈で表現すれば、それは「サスティナビリティ」、いわゆる持続可能です。
コロナ禍の時代において我社も方策を打ち出さなければなりません。その第一がSDGsです。SDGsとは、国際連合が定めた持続可能な開発目標を実現していく為に解決しなければならない問題を取り上げています。
第8回(会社の地域貢献活動)でお話ししましたが、我社もSDGsへの取り組みとして、下記に示すような事を継続しております。
- ❶ フィリピンへ古着を贈る活動
- ❷ 折戸湾(地元)の開発への参加
- ❸ 県内大学及び諸々の団体との連携講座
- ❹ BCPの取り組み及び取得
SDGsを一つのツールとして、コロナ禍においても我社の存在感を高めていきたいと私は考えています。
次にBCPの取り組みです。このコラムの第10回(我社のBCPの取り組みについて)で紹介させて頂きましたが、BCPとは「Business Continuity Plan」で、内容は緊急事態などの事業計画書です。我が社も昨年BCPを策定しました。「備えあれば憂いなし」です。
サスティナブル・SDGsとBCPの関係性
さて、渋沢栄一氏に話を戻します。前述のように、すでに渋沢氏は、いかなる時代においても「サスティナビリティ」という普遍性が大切であると言っていたと思います。会社は継続性が第一に大切であって、経営上においては利益を出し、あらゆる利害関係者と共栄共存をする事につながると思います。
しかしここでもう一つ大切なのは、一定のルールやガイドラインがなくても自分で正しい行いを定めて執行すべきと主張しているのではないのでしょうか。今日でいえばコンプライアンス(法令遵守)を徹底するという事につながります。我社もコンプライアンスを徹底していますが、各社員が正しい行動を自らが落とし込んでいるとは言えません。その為、コンプライアンス委員会を設ける必要があるのではないかと考えています。このコンプライアンス委員会はただ単に合法性を学習するだけではありません。社員の全員が良い考え方、良い仕事を共有するための委員会です。その他、資金の確保、人財の育成、イノベーション、公平と平等の使い分けをするための規範作り等に取り組んでいます。
まとめと致しまして、渋沢栄一氏の「論語と算盤の一致」とは、「道徳・良い考え方と利益の追求」を指していると私は考えています。
「道徳・良い考え方と利益の追求」の両立を目指し、コロナ禍の中でも未来を切り開いていきましょう!